公的年金財政検証結果

厚生労働省が5年に1度実施している公的年金の健康診断にあたる財政検証結果を公表しました。

将来の年金水準についての検証では経済状況が異なる6つのケースを示しています。給付水準は現役世代の平均手取り収入に対する年金額の割合「所得代替率」という指標で示されています。

2019年度の所得代替率は61.7%です。1~3のケースでは29年度以降の20年~30年の間、女性や高齢者の労働参加が進んで経済成長率がプラスとなった場合では給付抑制が46年~47年までで終ります。

ケース1で経済成長率が0.9%上昇したケースでも所得代替率は51.9%に下がります。

一方成長率が横ばいにとどまる4~5のケースでは賃金が伸び悩み抑制期間は長くなります。

53年~58年頃まで抑制され所得代替率も44,5%~46,5%迄下がります。ケース6は長期マイナス成長の場合では36%~38%になると見込まれています。

年金の制度改革

日本経済のマイナス成長や労働参加者の増加が進まなければ年金の財政は厳しい状態となります。所得代替率を50%より下げない為政府は一定の年金水準を保てるよう対策案を出しています。

1、厚生年金の適用拡大の為、企業規模要件(従業員500人以上)の規模下げ

2.賃金要件(月収8.8万円)以上対象者の要件下げ

3.月収5.8万円以上の全雇用者に適用

4.基礎年金の保険料納付期間を40年から45年に延長

5、受給開始年齢75歳まで繰り下げて支給

6.65歳以上の在職老齢年金の廃止(この場合は年金原資は下がる)

7、上記の組み合わせやマクロ経済スライドフル発動

自助努力は必須に

今回の財政検証で年金額を最も増やす効果があるのは受給開始年齢を上げること、75歳から受給開始すると所得代替率は99.1%だと言います。今65歳で年金をもらい始めても年金抑制の仕組みで徐々に所得代替率が下がります。その影響は若い世代ほど大きくなるので自助努力で老後に備えることは非常に重要になっています。

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厚生労働省では、公共職業安定所(ハローワーク)における求人、求職、就職の状況をとりまとめ、求人倍率などの指標を作成し、一般職業紹介状況として毎月公表しています。

令和元年7月の数値をみると、有効求人倍率(季節調整値)は1.59倍となり、前月を0.02ポイント下回りました。 新規求人倍率(季節調整値)は2.34倍となり、前月を0.02ポイント下回りました。正社員有効求人倍率(季節調整値)は1.14倍となり、前月を0.01ポイント下回りました。

7月の有効求人(季節調整値)は前月に比べ0.2%減となり、有効求職者(同)は1.0%増となりました。7月の新規求人(原数値)は前年同月と比較すると2.5%増となりました。

これを産業別にみると、医療,福祉(8.1%増)、建設業(7.9%増)、宿泊業,飲食サービス業(7.0%増)、情報通信業(4.8%増)、教育,学習支援業(4.7%増)などで増加となり、製造業(5.9%減)、生活関連サービス業,娯楽業(2.8%減)、サービス業(他に分類されないもの)(2.1%減)、学術研究,専門・技術サービス業(0.3%減)などで減少となりました。

都道府県別の有効求人倍率(季節調整値)をみると、就業地別では、最高は岐阜県の2.15倍、最低は北海道の1.29倍、受理地別では、最高は東京都の2.09倍、最低は神奈川県の1.17倍となりました。

厚生労働省HPより

https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000212893_00021.html