未払い残業代請求が今までの2.5倍になるかもしれません。

厚生労働省は企業に残業代などの未払い賃金を遡って請求できる期間を、現行の2年から5年に延長する方針を発表しました。

2020年施行の改正民法で、債権消滅時効が原則5年となったことを踏まえたものです。経営側からは企業負担増大を懸念する意見があり、労使間の隔たりが課題です。具体的な延長期間は、今秋にも労働政策審議会で議論されます。

もし未払い残業代が発生していたらどのぐらいの金額を請求できるのか、またはされてしまう可能性があるか気になるところですね。

積みあがるとこれだけの金額に・・・

例えば月給25万円の社員の方に残業が1日1.5時間、月22日の勤務をしていたと考えると

250,000円÷173.8時間(1ヶ月の基本労働時間)=時給1,438円

1,438円×1.25(残業割増)=残業時給1,798円

1,798円×1.5時間=2,697円(1日に発生する残業代)

2,697円×22日=59,334円(1ヶ月に発生する残業代)

59,334円×24月(時効の2年間)=1,424,016円

ここまでで2年間積みあがった金額となります。これだけでも大きな金額ですが当然法律に則っていないのでペナルティの

遅延損害金や付加金が課せられる場合があります。

遅延損害金は最高、在職時6%、退職時14.6%で計算されます。退職後1年たっているとすると

1,424,016円+122,169円(遅延損害金)=1,546,185円

付加金は未払い金額と同じ金額が最大課せられるので

1,546,185円+1,424,016=2,970,201円

と一日1.5時間の残業の人でもこれだけの金額に2年間で積みあがります。

時効が5年になったら…

今後この時効が5年間となれば300万円の2.5倍 単純計算で750万円まで金額が膨れ上がります。

1人分でこの金額です。ここまでの金額になると会社の存続にも大きな影響があるでしょう。

残業代の計算としては以下のものがよく使われます。

  • タイムカード
  • 就業規則
  • 雇用契約書
  • 給与明細
  • シフト表
  • 業務日報
  • パソコンのログイン記録
  • メールの送受信履歴

よく聞く話ですが世間相場からみて十分な金額を払っているから大丈夫という人もいます。しかしそうとも限りません。

明確に賃金を内訳しておかないと残業代が支払われていないとされるときがあります。また上記のような証拠がなければ反論することが難しくなります。

そういうことがないようにするためにも働いている方と契約をあいまいにしないで明確に就業規則や雇用契約書で決めて、しっかりと労働時間の把握をしておく必要があります。

労使が契約内容をはっきりさせ納得したうえで、企業活動を盛り上げていかなければなりませんね。