労働日数が週によって違う労働者

アルバイトやパート勤務等では普通、1日何時間、週に何日勤務などの労働条件を前提に働きますが、人により勤務時間や日数がいつも同じでなかったり、人手不足の際に他の人のサポートに入ったりと労働時間がまちまちになる場合があります。そのような方の雇用保険の加入や年次有給休暇の付与日数等はどのようにするのが良いでしょうか?

雇用保険加入の条件は

まず次の労働条件のいずれにも該当する場合は雇用保険の被保険者となり、加入対象者です。本人の希望で加入の有無を決めるものではありません。

1. 1週の所定労働時間が20時間以上

2. 31日以上の雇用の見込みのあること

3. 昼間学生でないこと

しかし上記の条件に当てはまらないアルバイト、パートの方で、1週間に何時間働くかが決まっていない時は月に87時間以上働く場合も雇用保険加入者となります。

雇用契約時は週20時間未満であったが

雇用契約書では週20時間未満であったが残業などで週20時間以上勤務することになった場合については 基本的には労働契約上の所定労働時間で判断しますが、契約締結時に比べて常態的に労働時間が増えているときは、常態的に増えている分も算入して所定労働時間を割り出し週20時間(月87時間)を超えているときは加入することになります。常態的とは2か月連続して週20時間以上であったときが加入の目安でしょう。

年次有給休暇の付与はどうする

同様な働き方の人で週の労働日数が異なる場合、年次有給休暇の付与日数は労働基準法施行規則の年休付与日数の表にどのように当てはめるのでしょうか。直近の6か月又は直近1年の実態で年間の出勤日数から表を確認し判断するのが妥当でしょう。翌年の付与は、同じ集計方法で、異なる労働日数であったときは勤務年数と労働日数を見て付与日数を確認します

※株式会社エムエムアイが運営する当事務所所属のデイリーコラムより抜粋。所属士業の先生方が執筆しています。(リンク)

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パートは、業種、業態によって、様々な勤務体系があるので、雇用保険に加入できるかどうか、ハローワークでは次の基準で、1週間の所定労働時間を判断しています。

・1週間の所定労働時間が短期的かつ周期的に変動する場合は、その1周期における所定労働時間の平均が、1週間の所定労働時間

・1週間の所定労働時間が複数の週で定められている場合は、各週の平均労働時間

・所定労働時間が1ヶ月単位で定められている場合は、1ヶ月の所定労働時間を12分の52で除した時間

・所定労働時間が1年単位で定められている場合は、1年の所定労働時間を52で除した時間

・(③、④の52は、1年間の週数、12は1年の月数)

 

失業したときに失業給付がもらえる条件とは?

失業した際にもらえる給付は、正式には「求職者給付の基本手当」といいますが、ここでは、一般的に使われている「失業給付」でご説明します。

失業給付は、原則、離職日の以前2年間に被保険者期間が12ヶ月以上あるときに受給できます。被保険者期間とは、雇用保険に加入していた期間のうち、離職日から遡った1ヶ月ごとに区切った期間に、賃金支払いの基礎となった日数(出勤した日)が11日以上ある月を1ヶ月と計算します。この11日は、労働時間数は関係なく、1時間でも出勤してそれが賃金支払いの対象になっていれば1日の扱いになります。

例えば、1日2時間しか勤務しない日があり、結果として1週間の労働時間は20時間未満だったが、11日以上は勤務していた場合は被保険者期間となります。逆に、1日7時間で週3日働いた週もあったが、1か月間では10日しか勤務していない場合は、被保険者期間にはなりません。ギリギリ11日を満たすような状態で加入した場合、病欠や業務の都合で11日を満たせない月も出てくるかもしれません。

ご相談者の場合は、月に11日以上は必ず勤務できるとのことですので、被保険者期間を満たせそうですが、離職時に、過去2年間に11日以上勤務した日が12ヶ月未満ですと、せっかく保険料を納めていても失業給付は受給できなくなります。勤務先の実情なども含めてしっかり検討することが大事ではないでしょうか。

 

保険クリニックHPより

 

 

・パートの年次有給休暇付与日数表

労働基準法施行規則第24条の3に掲載