不良在庫はどうする

不良在庫とは、仕入れたり製造したりしたが売れずに在庫として長年にわたり滞留している商品や製品です。

通常は廃棄処分して除却損として経費に落とします。

しかし、不良在庫とは言え賞味期限切れや、品質は若干落ちるものの捨てるにはもったいないものあります。「もったいない」ということで寄附をした場合はどうなるでしょうか?

 

寄附をした場合は寄附金です

金銭でなくとも寄附をした場合は寄附金になります。100万円分の在庫を寄付した場合、経理処理では以下となります。

(寄附金)100万円/(商品)100万円

この寄附金には税務上寄附金限度額というのがあり、限度額を超えた寄付金は税務上損金としては認められません。

限度額の計算は、以下となります。

{所得金額×2.5%+期末の資本金等の額×(当期の月数/12)×0.25%}÷4

所得金額・期末の資本金等の額というのは、税務申告書上の金額ですが、目安として概算を計算するには所得金額は当期の税引前利益の金額、資本金等の額は資本金と資本剰余金の合計額で良いかと思います。

 

資本金1,000万円、税引前利益1,000万円の場合で計算すると限度額は以下となります。

(1,000万×2.5%+1,000万×0.25%)÷4=68,750円となり、ほとんどが損金とはなりません。

 

寄附とは無償の行為

無償であげてしまうと寄附になりますが、1円でも価格を付けて売れば売却損は全額が損金として認められます。

(現金預金)1円 (商品)100万円

(売却損)99万9999円

注)実務上の経理処理は違いますのでご留意ください。

注)同族間や節税目的だと寄附金と認定される場合もありますので、税理士の先生とよくご相談ください。

 

※株式会社エムエムアイが運営する当事務所所属のデイリーコラムより抜粋。所属士業の先生方が執筆しています。(リンク)

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(一般寄附金の損金算入限度額)

寄附金の損金算入限度額の計算は、次により行う(令73①、規22の4)。

  • (1) 一般寄附金の損金算入限度額
    ○資本又は出資を有する法人の場合
    {所得金額×(2.5/100)+期末の資本金等の額×(当期の月数/12)×(2.5/1,000)}×1/4
    ○資本又は出資のない法人(公益法人等(非営利型法人を除く。)を除く。)の場合
    所得金額×(1.25/100)
    ○公益法人等(非営利型法人等を除く。)の場合

    • ① 公益社団法人又は公益財団法人
      所得金額×(50/100)(みなし寄附金額がある場合において、公益法人特別限度額が(所得金額×50/100)を超えるときは、その公益法人特別限度額相当額)
      (注)
      (みなし/寄附金額)…収益事業に属する資産のうちから公益目的事業に該当するもののために支出した金額をいう。
      (公益法人/特別限度額)…当該事業年度の公益社団法人又は公益財団法人の公益目的事業の実施のために必要な一定の金額をいう。
    • ② 私立学校法人(専修学校を設置する準学校法人を含む。)、社会福祉法人、更生保護法人又は社会医療法人
      所得金額×(50/100)(その金額が年200万円に満たない場合は年200万円)
    • ③ ①及び②以外の法人
      所得金額×(20/100)

公益の増進に著しく寄与する法人に対する寄附金がある場合

  • (2) 公益の増進に著しく寄与する法人に対する寄附金がある場合の特例
    公益の増進に著しく寄与する法人に対する寄附金がある場合には、その損金算入限度額は一般寄附金と合わせて、次の算式により計算した金額に増額される(公益法人等が支出した場合を除く。)(法37④、令77の2)。
    (一般の寄附金の損金算入限度額+特別損金算入限度額(注)と公益の増進に著しく寄与する法人に対する寄附金の額とのいずれか低い方の金額)
    (注) 特別損金算入限度額

    • (イ) 資本又は出資を有する法人の場合
      {所得金額×(6.25/100)+期末の資本金等の額×(当期の月数/12)×(3.75/1000)}×(1/2)
    • (ロ) 資本又は出資のない法人
      所得金額×(6.25/100)