労働基準監督署が入るとき

数年前にテレビで労働基準監督官が主人公のドラマが放送されていましたが、労働基準監督署の名前は聞いたことがあっても労働基準監督官が行う事業所調査とはどのようなものか知っている方は多くはないかもしれません。

労働基準監督署は労災保険と労働基準法(労基法)や労働安全衛生法(安衛法)を取り扱う部門がありますが、会社が労基法や安衛法を守っているかを調査することがあり、事業所規模にかかわりなく対象とされます。

主な調査の種類は

定期監督で実施される調査ではその年度の方針で調査対象が選ばれます。

この場合は会社が労基署へ必用書類を持って訪問するケースが多いようです。他には従業員などの申告による調査があります。

従業員や退職者が労基署に申し立て、労基法違反の可能性があれば、立ち入り調査があったり、

呼び出しがあることもあります。

労基署調査の流れ

調査は普通書面で通知されてくることが多いので日時、場所、必要書類を確認し、落ち着いて対応しましょう。主な指摘事項は次の通りです。

  • 労働時間や時間外労働時間等の把握はされているか
  • 時間外労働手当等、割増賃金の支払い
  • 時間外労働の協定届を提出しているか
  • 労働条件書面を明示しているか
  • 労働者名簿や賃金台帳の整備
  • 最低賃金は守られているか
  • 従業員10人以上事業所は就業規則を提出しているか
  • 定期健康診断は実施しているか
  • 従業員50人以上事業所は衛生管理者や産業医の選任をして届けているか
  • 管理監督者の時間外労働は適切か
  • その他、各業種による事項等

以上のような事項をタイムカードや賃金台帳、雇用契約書等を見て、事業主に確認し、是正事項があれば勧告書や指示書が出されます。

会社は指定された期限までに改善し是正した内容を記して必要書類と報告書を提出します。

すぐには指摘事項の改善が難しくても誠意の方向性を示す方がよく、書類を改ざんする等はやめておくのがよいでしょう。

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若者の「使い捨て」が疑われる企業等への重点監督の実施状況 ―重点監督を実施した約8割の事業場に法令違反を指摘―

若者の「使い捨て」が疑われる企業等への取組として、平成25年9月に、以下の対策を行い、今般、その状況を取りまとめました

第1 過重労働重点監督の結果

1 平成25年9月を「過重労働重点監督月間」とし、若者の「使い捨て」が疑われる企業等に対して集中的に実施した「過重労働重点監督」(以下「重点監督」という。)の結果は、次のとおりです。(詳細は別紙1)

【重点監督の結果のポイント】
(1) 重点監督の実施事業場:5,111事業場
(2) 違反状況:4,189事業場(全体の82.0%)に何らかの労働基準関係法令違反
〔(1)のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場〕
・違法な時間外労働があったもの:2,241事業場(43.8%)
・賃金不払残業があったもの:1,221事業場(23.9%)
・過重労働による健康障害防止措置が実施されていなかったもの:71事業場(1.4%)
(3) 健康障害防止に係る指導状況〔(1)のうち、健康障害防止のため、指導票を交付した事業場〕
・過重労働による健康障害防止措置が不十分なもの:1,120事業場(21.9%)
・労働時間の把握方法が不適正なもの:1,208事業場(23.6%)
4) 重点監督において把握した実態
・重点監督時に把握した、1か月の時間外・休日労働時間が最長の者の実績
80時間超:1,230事業場(24.1%)
うち100時間超:730事業場(14.3%)

このほかにも、労働者からの申告(労働基準法第104条に基づいて労働基準監督署(以下「監督署」という。)に違反の事実を申し立てるもの)を受け、申告監督を実施しています。(詳細は別紙2)重点監督及び申告監督において是正勧告等を行った、違反・問題等の主な事例は、以下のとおりです。(具体的な事例は別添)

〔違反・問題等の主な事例〕
・長時間労働等により精神障害を発症したとする労災請求があった事業場で、その後も、月80時間を超える時間外労働が認められた事例
・社員の7割に及ぶ係長職以上の者を管理監督者として取り扱い、割増賃金を支払っていなかった

・営業成績等により、基本給を減額していた事例
・月100時間を超える時間外労働が行われていたにもかかわらず、健康確保措置が講じられていなかった事例
・無料電話相談を契機とする監督指導時に、36協定で定めた上限時間を超え、月100時間を超える時間外労働が行われていた事例
・労働時間が適正に把握できておらず、また、算入すべき手当を算入せずに割増賃金の単価を低く設定していた事例
・賃金が、約1年にわたる長期間支払われていなかったことについて指導したが是正されない例2 これまで及び今後の対応

上記1の結果、違反・問題等が認められた事業場に対しては、是正勧告書等を交付し、是正に向けた指導を行いました。
 是正がなされていない事業場については、引き続き、是正の確認を行っていきます。
それでもなお、法違反を是正しない事業場については、送検も視野に入れて対応します。(送検した場合には、企業名等を公表します。)
 厚生労働省労働基準局発表資料H25,12,17