雇用保険等の一部を改正する法律の施行

昨年改正された雇用保険法の中の1つに今年の1月より施行された労働者の募集や求人の申し込みの制度の変更があります。どこが変更されたのでしょうか?

労働条件明示について

ハローワークへ求人の申し込みをする際やホームページで労働者の募集を行う場合は労働契約締結までの間、業務内容や契約期間、就業時間や賃金等の労働条件を明示することが必要ですが、改正では、労働条件に変更があった場合「可能な限り速やかに」、変更内容について明示しなければならなくなりました。面接などの過程で労働条件に変更があった場合には速やかに求職者に知らせるよう配慮が必要になります。

最低限知らせなければならない労働条件

労働者の募集や求人申し込みの際には書面の交付によって明示しなければならない労働条件が定められていますが、今回の改正で「試用期間」「裁量労働制(採用している場合)」「固定残業代(採用している場合)」、「募集者の氏名または名称」「雇用形態(派遣労働者として雇用する場合)」の明示が追加事項とされました。

変更の明示方法

次のような場合は変更を明示する必要があります。

  • 当初の明示と異なる内容の労働条件を提示する場合の例・・・当初基本給30万円/月⇒ 基本給28万円/月
  • 当初の明示範囲内で特定する例・・・当初基本給25万円から30万円/月⇒基本給28万円/月
  • 当初に明示していた労働条件を削除する例・・・基本給25万円/月、営業手当3万円/月⇒基本給25万円
  • 当初に明示がなかった労働条件を新たに提示する例・・・当初基本給25万円/月⇒基本給25万円/月、営業手当3万円/月

なお、変更内容の明示について「変更前と変更後の内容が対照できる書面の交付」、「労働条件通知書で変更された事項に下線を引いたり、着色したり注釈をつけたりする」等、求職者が変更内容を適切に理解できるような方法で行う必要があります。

*******************************************

雇用保険法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関 する省令案(仮称)の概要について

 

1.趣旨 ○ 職業安定法(昭和 22 年法律第 141 号。以下「安定法」という。)及び育児休業、介護休 業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第 76 号。以下「育 児・介護休業法」という。)の一部改正を含む雇用保険法等の一部を改正する法律(平成 29 年法律第 14 号。以下「改正法」という。)が平成 29 年3月 31 日に公布され、その一 部は平成 30 年1月1日に施行される。

2.概要 Ⅰ 職業安定法施行規則の改正 1.労働条件等の明示

(1)安定法第5条の3第3項の規定による明示について、同項の厚生労働省令で定める 場合は次の表の左欄に掲げる場合とし、同項の厚生労働省令で定める事項は同表の右 欄に掲げる事項とするものとする。 場合事項 求人の申込みをした公共職業安定所、特定地方公共団体若しくは職 業紹介事業者の紹介による求職者、募集に応じて労働者になろうと する者又は供給される労働者(以下「紹介求職者等」という。)に対 して安定法第5条の3第1項の規定により明示された従事すべき業 務の内容及び賃金、労働時間その他の労働条件(以下「従事すべき 業務の内容等」という。)の範囲内で従事すべき業務の内容等を特定 する場合 当該特定する 従事すべき業 務の内容等 紹介求職者等に対して安定法第5条の3第1項の規定により明示された従事すべき業務の内容等を削除する場合 当該削除する 従事すべき業 務の内容等 従事すべき業務の内容等を追加する場合 当該追加する 従事すべき業 務の内容等

(2)安定法第5条の3第4項の厚生労働省令で定める事項として、次に掲げるものを追 加するものとする。ただし、ウに掲げる事項にあっては、労働者を派遣労働者(労働 者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和 60 年法 律第 88 号)第2条第2号に規定する派遣労働者をいう。以下同じ。)として雇用しようとする者に限るものとする。 ア 試みの使用期間に関する事項 イ 労働者を雇用しようとする者の氏名又は名称に関する事項 ウ 労働者を派遣労働者として雇用しようとする旨

(3)安定法第5条の3第1項から第3項までの規定による明示は、試みの使用期間中の 従事すべき業務の内容等と当該期間が終了した後の従事すべき業務の内容等とが異 なる場合には、それぞれの従事すべき業務の内容等を示すことにより行わなければな らないものとする。

(4)求人者、労働者の募集を行う者及び労働者供給を受けようとする者は、求職者、募 集に応じて労働者となろうとする者又は供給される労働者に対して安定法第5条の 3第1項の規定により明示された従事すべき業務の内容等に関する記録を、当該明示 に係る職業紹介、労働者の募集又は労働者供給が終了する日(当該明示に係る職業紹 介、労働者の募集又は労働者供給が終了する日以降に当該明示に係る労働契約を締結 しようとする者にあっては、当該明示に係る労働契約を締結する日)までの間保存し なければならないものとする。

 

厚生労働省HPより