Q&Aで助成金の課税・非課税を例示

国や地方公共団体は、新型コロナウイルス禍に関連し、様々な融資制度や補助金・助成金等の取組みを行っていますが、国税庁「Q&A」(問9)に、その助成金等の個人課税(所得税)の取扱いが示されています。

「非課税」の明文規定があるか?ないか?

「税法」や「その他法令」の中に非課税の明文規定があるものは、課税されません。

1.所得税法の非課税

①東京都認証保育所の保育料助成金

②企業主導型ベビーシッター利用助成の割引券 (令和2年3月休校の特例措置分120枚まで。最大26万4,000円)など

2.租税特別措置法の非課税

①簡素な給付措置(臨時福祉給付金)

②子育て世帯臨時特例給付金

③年金生活者等支援臨時福祉給付金

3.税法以外の法令で非課税と規定

①雇用保険の失業等給付(雇用保険法)

②生活保護の保護金品(生活保護法)

③児童(扶養)手当(児童手当法など)

④被災者生活再建支援金(同再建法)

⑤特別定額給付金(新型コロナ特措法)

⑥子育て世帯への臨時特別給付金(同)

課税されるものは事業・一時・雑に区分

 法令で非課税規定がないものは、残念ながら所得税が課税対象となります。

1.事業所得等に区分されるもの

業務に関連して、収入補償や人件費補填を目的として支給されるものは、事業所得の収入金額となります。

(今回コロナ関連で創設された助成金)。

①小学校休業等対応助成金

②小学校休業等対応支援金

③雇用調整助成金

④持続化給付金

⑤感染拡大防止協力金(東京都)など

①~③は、収入と費用の両建てとなり、実質所得はゼロとなります。

2.一時所得に区分されるもの

臨時的に所得水準が下がった方に対する一時支給は一時所得となります。

(特別控除50万円以下は課税されません)

①すまい給付金・②地域振興券

3. 雑所得に区分されるもの(1・2以外)

企業主導型ベビーシッター利用助成の割引券(特例措置分以外・通常時のもの)

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※コラム寄稿時は、令和2年4月30日更新

「国税における新型コロナウイルス感染防止拡大への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱いに関するFAQ」(国税庁 令和2年3月)

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/faq.pdf

(引用)32頁~

問9 《個人に対して国や地方公共団体から助成金が支給された場合の取扱い》〔4月 13 日追加〕

新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、国や地方公共団体から 個人に対して助成金が支給されることがありますが、こうした助成金は所得税の課税対象となりますか 。

 

〇国や地方公共団体からの助成金については、個別の助成金の事実関係によって、次のとおり課税関係が異なります。

 

【非課税となるもの】

〇次のような助成金(助成金には、商品券などの金銭以外の経済的利益を含みます。以下同じです。)は、非課税となります。

①助成金の支給の根拠となる法令等の規定により、非課税所得とされるもの

②その助成金が次に該当するなどして、所得税法の規定により、非課税所得とされるもの

・学資として支給される金品(所得税法9条1項十五号)

・心身又は資産に加えられた損害について支給を受ける相当の見舞金 (所得税法9条1項十七号)

【課税となるもの】

〇上記の非課税所得とならない助成金については、次のいずれかの所得として所得税の課税対象になります。

①事業所得等に区分されるもの

例えば、事業者の収入が減少したことに対する補償や支払賃金などの必要経費に算入すべき支出の補填を目的として支給するものなど、業務上の取引に関連して支給される助成金

(注)支払賃金などの必要経費を補填するものは、その支出そ のものが必要経費になり、 また、収入減少などにより所得金額が生じないときには実質的に課税対象になりません。

②一時所得に区分されるもの

例えば、臨時的に一定の所得水準以下の方に対して支給するなど、業務上の取引に関連しないもので、一時に支給される助成金

(注)一時所得については、所得金額の計算上、 50 万円の特別控除が適用されることから、他の一時所得と される金額との合計額が 50 万円を超えない限り、課税対象になりません。

③雑所得に区分されるもの

上記①・②に該当しない助成金

※1一般的な給与所得者については、給与所得以外の所得が 20 万円以下である場合には、確定申告不要

とされています。

※2 国や地方公共団体による主な助成金等の課税関係については、次ページの (参考 をご確認ください。

今般の「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」(令和2年4 月7日)によって支給が予定されている助成金等の課税上の取扱いは、制度の詳細が分かり次第、次ページの (参考に追加いたします。なお、次ページの(参考)に記載がない助成金等の課税関係については、その助成金等の支給元である国や地方公共団体の窓口にご確認下さい。(以下略)

内閣府HP 企業主導型ベビーシッター利用者支援事業における「ベビーシッター派遣事業」の令和2年度の取扱いについて リンク先

内閣府子ども・子育て本部/新型コロナウイルス感染症対策のための小学校等の臨時休業に関連した企業主導型ベビーシッター利用者支援事業におけるベビーシッター派遣事業(通常分)の特例措置について リンク先

(引用)割引券は、1日(回)対象児童1人につき1枚、1家庭につき1か月当たり24 枚まで使用できるものとされているところ、新型コロナウイルス感染症対策のため小学校等において臨時休業が行われること等を踏まえた特例措置として、令和2年3月に限り、1日(回)対象児童1人につき複数枚使用できることとし、かつ、1家庭につき 1 か月当たり 120 枚まで使用できることとすること。また、割引券の使用は通常1年間に280 枚までとされているところ、上記の場合においては、280 枚を超えて使用できることとすること。

1か月120 枚使用できるため最大264,000円が非課税

(参考)【速報】内閣府 3月休校に伴うベビーシッター利用料助成 非課税に決定(2020年3月5日)株式会社キッズライン リンク先