製造部品メーカー・N社は、25年続いた年功に傾斜しがちであった従来制度からの転換で、少子高齢化・生産年齢人口の減少・社員の人員構成の高齢化と事業のグローバル化を契機に、全従業員の「やる気と安心感」を引き出す目的をもつ戦略的に定年延長を実施しました。

N社の65歳定年制度

65歳まで勤労意欲を落とさず働きがいを持ち続ける制度にするため、60歳到達時点の給与水準と同等の給与水準を維持する設計。

勤務形態はフルタイム、60歳以降も同一職場を原則とし、資格、賞与、各種手当、その他福利厚生を含めた制度は、60歳到達前と同様。

給与水準の維持

60歳到達前の給与水準を保つために、二つの施策を実施。

・ベテラン層の昇給配分を抑え賃金カーブの上昇を抑える。(概ね50歳以降で行い、60歳までの現行賃金カーブとの差分を、60歳以降の5年間の給与に移行。

・退職金である企業年金制度の見直し。

今回、定年を65歳まで延長することで、企業年金の支給開始を60歳から65歳へ繰り下げ。また保証期間が15年で終了する80歳以降は、支給金額を一定の割合で減額。支給開始年齢5歳繰り下げと保証期間終了後の減額によって捻出された費用も60歳以降65歳までの賃金維持の原資に。

経過措置

制度移行にあたって、退職金と基本給の2点について、5年間の経過措置。

・退職金については、退職年金の減額分を60歳から65歳の賃金に充てるため、65歳より前に退職した場合、年金の減額分を賃金の増でカバーできない可能性があり、カバーできない場合は、退職時に一時金として実費補填する経過措置。

基幹職の処遇

従来は資格毎に処遇が決定し、職責の重さを必ずしも反映していない報酬制度。また58歳時には、一律20%ダウンの年収改定。60歳以降の昇給は無くし、業績評価の反映は賞与のみ。

職責・役割が一人ひとり大きく異なり、65歳まで一律年収維持する制度はそぐわない報酬制度。

・基幹職も一般職同様65歳定年制度導入。

60歳到達前

職責に応じた役職手当を加える報酬体系

・業績評価に応じて昇給額を変動させ、同時に賞与査定額を拡大。

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https://定年延長.com/article/004.html

知っておきたい定年延長制度と再雇用制度の仕組み(抜粋)

⇒平成25年4月2日より開始した65歳定年制度の基本概要

⇒65歳定年延長に際して講じるべき3つの措置

⇒①定年の引き上げ

⇒②継続雇用制度の導入

⇒③定年の定めの廃止

◆平成25年4月2日より開始した65歳定年制度

平成25年4月2日から開始されておる65歳定年制。

この65歳まで定年が延長された制度の正しい概要をまだしっかり把握できていない方も多いのではないだろうか?

ここからは65歳定年制の具体的な内容について確認していく。

◆65歳定年制の基本概要

65歳定年制の基本的な内容は、簡潔に述べると現在までは法令により60歳定年が義務付けられていたが、今後は65歳まで定年延長が義務付けられる事を意味している。

この65歳定年延長は本人の退職希望や会社の就業規則で定めた選定基準の適用外の場合を除き、現在は定年制を定めていない企業の会社員以外は、原則として全ての企業労働者が65歳定年制の元で労働契約を締結していく事になる。

 

但し、この大規模な定年制の変革に関しては企業に莫大な負担を強いる制度でもある事から、65歳定年制は段階的に制度を進行していくシステムとなっている点がポイントである。

◆65歳定年延長に際して講じるべき3つの措置

65歳定年延長に関する基本概要を定めた高年齢者雇用確保措置、いわゆる「高年法」では、この65歳定年延長を実現するために企業が行うべき措置として以下の3つの措置を講じることを以下義務付けている。

また、現在は3つの選択制となっておるが、最終的には後述する②継続雇用制度で対応する事も決定されている。

その為、会社員だけでなく雇用主側もしっかりと改正された定年制度を把握しておくことが大切だ。

◆①定年の引き上げ

①の定年の引き上げは、その名の通り、現在までの60歳定年制を65歳以上の定年年齢に引き上げるという意味である。

定年年齢の設定は「60歳を下回る定年年齢を定めることはできない」という決まりはあるが上限年齢の設定はない。

その為、定年年齢は各企業ごとに60歳以上に設定する事はもちろん可能だ。(以下略)