個別労働紛争解決制度とは

企業と労働者との間の労働条件や職場環境をめぐるトラブル防止・解決する制度の一つとして「個別労働紛争解決制度」があります。

この制度には3つの方法(①総合労働相談、②あっせん、③助言、指導)があります。

①は労働局、労基署、街角に設置される総合労働相談コーナーで専門の相談員が相談に応じるもの

②は紛争調整委員会(労働局)のあっせん委員が間に入り解決を図るもの

③は労働局長から紛争当事者に対して解決の方向性を示すものです。

平成29年度調査結果

このほど厚労省から「平成29年度個別労働紛争解決制度の施行状況」が公表されましたが、①②③とも一位は「職場のいじめ、嫌がらせ」に関するものがトップとなっています。

「いじめ、嫌がらせ」は①の総合労働相談で6年連続にトップとなっています。また、総合労働相談の件数は10年連続で100万件を超えています。

総合労働相談に持ち込まれた相談のうち労働基準法違反の疑いがあるものが19万件ありこれらは労働基準監督署へ取次され行政指導が行われる事項となるので単なる相談の域は超えています。

最近は解雇問題は半減し、雇止め問題は微増しています。

②のあっせんや③の助言、指導のいずれも解雇に関する問題は平成20年をみても半分程度に減少しています。

このところの雇用状況が改善している事と関係あるかもしれません。

一方で雇止めは微増していますが、平成30年4月から労働契約法の改正で期間雇用者の継続雇用5年超えると無期雇用転換を申し込む権利を持つ為その前に解除をと考えた企業もあったかもしれません。

対策や素早い対処が大事

労使間のトラブル内ある容ではセクハラ、パワハラ、モラハラ等のハラスメントがキーワードとなっていて問題が表面化していなくとも問題の芽がある場合があります。そのような事が無いか日頃から注意が必要ですがもし起きてしまった時は速やかな対応が求められるでしょう。

「平成29年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します ~総合労働相談は10年連続100万件超、内容は「いじめ・嫌がらせ」が6年連続トップ~ 厚生労働省は、このたび、「平成29年度個別労働紛争解決制度の施行状況」をまとめまし たので、公表します。 「個別労働紛争解決制度」は、個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境などを めぐるトラブルを未然に防止し、早期に解決を図るための制度で、「総合労働相談※1」、 労働局長による「助言・指導※2」、紛争調整委員会による「あっせん※3」の3つの方法が あります。 厚生労働省では、今回の施行状況を受けて、総合労働相談コーナーに寄せられる労働相談 への適切な対応に努めるとともに、助言・指導及びあっせんの運用を的確に行うなど、引き 続き、個別労働紛争の未然防止と迅速な解決に向けて取り組んでいきます。

【ポイント】

1 総合労働相談、あっせん申請の件数はいずれも前年度と比べ減少、助言・指導申出の件数は増加。 総合労働相談件数は110万4,758件で、10年連続で100万件を超え、高止まり[P.3 1-(1)]

・総合労働相談件数 110万4,758件( 前年度比 2.3%減) →うち民事上の個別労働紛争※4相談件数 25万3,005件( 同 1.0%減) ・助言・指導申出件数 9,185件( 同 2.3%増) ・あっせん申請件数 5,021件( 同 2.0%減)

2 民事上の個別労働紛争の相談件数、助言・指導の申出件数、あっせんの申請件数の全てで、 「いじめ・嫌がらせ」が引き続きトップ ・民事上の個別労働紛争の相談件数では、72,067件(同1.6%増)で6年連続トップ。 ・助言・指導の申出では、2,249件(同1.9%増)で5年連続トップ。 ・あっせんの申請では、1,529件(同6.9%減)で4年連続トップ。

※1 「総合労働相談」:都道府県労働局、各労働基準監督署内、駅近隣の建物など380か所(平成30年4月1日現在) に、あらゆる労働問題に関する相談にワンストップで対応するための総合労働相談コーナーを設置し、専門の相 談員が対応。なお、平成28年度から、都道府県労働局の組織見直しにより「雇用環境・均等(部)室」が設置さ れ、これまで「雇用均等室」で対応していた男女雇用機会均等法等に関しても一体的に労働相談として対応する ことになったため、それらの相談件数も計上されている。

※2 「助言・指導」:民事上の個別労働紛争について、都道府県労働局長が、紛争当事者に対して解決の方向を示す ことにより、紛争当事者の自主的な解決を促進する制度。助言は、当事者の話し合いを促進するよう口頭又は文 書で行うものであり、指導は、当事者のいずれかに問題がある場合に問題点を指摘し、解決の方向性を文書で示 すもの。

※3 「あっせん」:都道府県労働局に設置されている紛争調整委員会のあっせん委員(弁護士や大学教授など労働問 題の専門家)が紛争当事者の間に入って話し合いを促進することにより、紛争の解決を図る制度。 ※4 「民事上の個別労働紛争」:労働条件その他労働関係に関する事項についての個々の労働者と事業主との間の紛 争(労働基準法等の違反に係るものを除く)。

 

厚生労働省2018年6月27日Press Release