年次有給休暇の8割要件とは

年次有給休暇は労基法第39条にある通り「使用者は、その雇入れの日から起算して6ヶ月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。」となっています。全労働日とは何を指すのでしょうか。全労働日とは所定労働日(土日休みの会社なら月~金)のことで総歴日数(30日や31日のこと)から所定休日(土日休みの会社なら土日)を除いた日になります。つまり休日労働をしたとしてもその日は全労働日には含まれません。

労働日出勤日の区別は?

労働日ではあるのかないのか、出勤日であるのかないのかはどのような日があるでしょう。

(1)まず労働日で、かつ出勤した日とするのは①有給休暇取得日、②労働者が正当な理由なく使用者から就労を拒否された日(例:解雇の辞令を受けて出勤しなくなったが判決により解雇が無効となったとき、出勤しなくなった最初の労働日から、復職日直近の労働日まで)③産前の休業が出産の遅れで6週間を超えた場合等労働者の権利行使や不当な扱いを受けた日があたります。

(2)労働日にはなるが出勤したとは扱わないのはどんな日でしょうか。これは「正当とみなされないストライキやその他の正当とみなされない争議行為で、労務の提供をしなかった日」や「欠勤」があたります。労働者に責められるべき点がある日がこの扱いになります

(3)労働日からも出勤日からも除外されるのは①天変地異等不可抗力による休日②使用者側に起因する経営、管理上の障害による休業日③正当なストライキその他正当な争議行為により、労務の提供をしなかった日④所定の休日に労働した日⑤休職期間など正当な手続きを踏んでいたり、休んでもどうしようもない日がこの扱いです。

(4)労働日、出勤日は会社の定めによる日というのがあります。①育児・介護休業法によるこの看護休暇、介護休暇(法律の適用外の育児のための休み)②生理休暇③慶弔休暇などの法定外休暇④通勤災害による休業。この日については(1)のように労働者有利に扱うことも(2)のように使用者有利に扱うこともできます。どのような扱いにするかは就業規則に定めておく必要がありますが、おすすめは労働者有利、使用者有利の間をとる(3)の取扱いが両者にとっていい落としどころでしょう。

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年次有給休暇(第39条)

 

年次有給休暇は雇入れの日から起算して、6ヶ月間継続勤務し、全所定労働日の8割以上出勤した労働者に対して最低10日を与えなければなりません。

パートタイム労働者についても、原則として同様に扱うことが必要です。

 

 

1.年次有給休暇の付与日数

 

年次有給休暇の付与日数は、一般労働者の場合、8.(1)のとおりとなります。なお、週所定労働時間が30時間未満のいわゆるパートタイム労働者の場合は、その勤務日数に応じて比例付与されます。(8.(2)参照)。

 

2.出勤率の算定

 

 

※出勤日数には、休日出勤した日は除き、遅刻・早退した日は含めます。なお、出勤率の算定に当たっては、次のイ及びロの取扱に注意が必要です。

イ 全労働日から除外される日数

(1)使用者の責に帰すべき事由によって休業した日

(2)正当なストライキその他の正当な争議行為により労務が全くなされなかった日

(3)休日労働させた日

(4)法定外の休日等で就業規則等で休日とされる日等であって労働させた日

 

ロ 出勤したものと取り扱う日数

(1)業務上の負傷・疾病等により療養のため休業した日

(2)産前産後の女性が労働基準法第65条の規定により休業した日

(3)育児・介護休業法に基づき育児休業または介護休業した日

(4)年次有給休暇を取得した日

3.年次有給休暇の取得時季

 

年次有給休暇の取得時季については、労働者に時季指定権があります。

なお、指定時季が事業の正常な運営の妨げになるような場合には、会社に休暇時季の変更権が認められています(会社の時季変更権が認められるのは、年度末の業務繁忙期に請求があったような場合や、同じ時期に請求が集中したような場合などに限られます。)

 

4.年次有給休暇の計画的付与

 

年次有給休暇の計画的付与は、労使協定で年次有給休暇を与える時季に関する定めをした場合で、年次有給休暇のうち、5日を超える部分(繰越し分を含みます)に限ります。

付与の方法としては、例えば事業場全体の休業による一斉付与、班別の交替制付与、年休計画表による個人別付与等が考えられます。

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