新入社員の育成とキャリア形成

新年度が始まり、新入社員を迎えた企業の多くは、人材が一定の戦力となるよう育成計画をスタートしていると思います。会社の経営理念や就業規則等のルール、社会人としての基本的なビジネススキルなどの研修を終えた後、今度は実務を行いながらOJTを実施するのが一般的な流れと考えられますが、もう一つ、育成計画に加えたいのが「キャリア形成」の視点です。実務に直結する教育だけではなく、中長期の視点でキャリア・プランを検討することで、仕事を続けていくうえでの目標やその目標を達成するために取り組むべきことが明確になり、職場への定着率が高まります。そのためのツールとして、厚生労働省の推奨するジョブ・カードの活用方法をご紹介します。

 

ジョブ・カードを使ったキャリア形成

ジョブ・カードは、キャリア・プランシート、職務経歴シート、職業能力証明シート(免許・資格)など複数のシートから構成されており、大きく分類して求職者向けと在職者向けがあります。新入社員のキャリア教育のためには、「キャリア・プランシート(就業経験がある方用)」か、あるいはより詳細な「キャリア・プラン作成補助シート(在職者用)」を使用するのがよいでしょう。自分の能力やスキルの棚卸しから始め、自分の強みを活かし弱みを克服していく道筋を描き、中長期のキャリア形成に対する意識付けを行うことができます。

例えば、「キャリア・プラン作成補助シート」には、「周囲からの期待」を記載する欄がありますので、上司や先輩にインタビューを実施したり、その内容をグループでディスカッションする機会を設けたりするのもよいでしょう。入社半年後ぐらいのフォローアップ研修に組み込むことも考えられます。いま職場で期待されていること、そして今後期待される役割を認識し、仕事への理解もより深めることができます。

「ジョブ・カード制度総合サイト」の企業向けページには、より具体的な活用方法、マニュアル等が掲載されていますので、ご参照ください。

(https://jobcard.mhlw.go.jp/katuyo/corporation.html)

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ジョブ・カードとは、「生涯を通じたキャリア・プランニング」及び「職業能力証明」の機能を担うツールとして開発されたものです。求職者と在職者の両方の活用が想定されており、在職者向けとしては、職業能力開発やキャリア教育での活用が考えられます。

ジョブ・カードを従業員に活用してもらうタイミングは、①入社後間もない時期、②30代、40代、50代等世代ごとや節目の年次に行うキャリア研修等が考えられます。 また、役職昇格者や幹部社員、育児から復帰した女性社員、シニア社員(セカンド・キャリア・プランニング)等への活用など、経験を積みながら繰り返し内容を更新し、継続していくことが大切です。

 

厚生労働省HP「ジョブ・カード制度」

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/jobcard_system.html