新型コロナウイルスが「指定」されました

中国武漢から発生した新型コロナウイルスが多くの感染者を出しています。2020年2月初旬日本でも20名ほどの感染者が出ており、それを受けて政府は2月1日より新型コロナウイルスによる肺炎などの感染症を「指定感染症」「検疫感染症」と定めました。

指定されると何が変わる?

指定は最長2年間で「指定」のされることによって「感染症法の対象となる感染症一類~三類感染症」(エボラ出血熱、SARSコロナウイルス、O-157等)と同等の措置を行うことになります。指定された感染症に罹った場合、患者に対して入院を勧告し、また強制的に入院させることができるだけでなく、患者に仕事を休むよう指示できます。入院費も公費で、強制入院先の病院は感染症対策の整った医療機関です。

肺炎が大きく取り上げられていますが、今回指定されたのは肺炎だけに限らず新型コロナウイルスによる感染症すべてが含まれ、また新型コロナウイルスに感染が確認された人だけでなく感染疑いの人も含んでいます。

働いている人がかかったときの手当

働いている人が感染症に羅漢してしまったときの賃金・休業手当の支払い義務はどうなるのでしょうか。

一~三類、新型インフルエンザと四~五類感染症で変わります。前者は感染症法による就業制限や労働安全衛生法等による就業禁止なので、会社の責任はなく休業手当支払いの必要はありません。後者の感染症の中にはノロウイルスや季節性インフルエンザが含まれていますが就業制限の対象にはなっておらず、会社の出勤停止命令で休業させれば休業手当を支払う必要が出てきます。

新型コロナウイルスは風邪の症状と初期は似ていたり、無症状でも感染している事例もあるようです。休業補償もなく年次有給休暇での休みや欠勤になってしまうとすれば無理に出勤する方が出そうで心配です。もしこのまま拡大してしまったときは日本全体での新たな拡大防止措置が必要になるかもしれません。

毎年流行する感染症に病気休暇を導入

季節性インフルエンザやノロウイルスといっても罹っている人を出勤させれば社内で蔓延してしまうことが予想されます。そういったとき働いている人が安心して療養できるように病気休暇制度を導入するのもいいでしょう。例えば年次有給休暇で2年の時効を迎えた残数を病気休暇としてストックしておいても良いでしょう。

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1類感染症

・ ヒトからヒトに感染する疾病

・ 感染力と罹患した場合の重篤性等に基づく総合的観点から見た危険性の程度に応じて分類

・対人:入院、健康診断(都道府県知事が必要と認めるとき)等

・対物:消毒等の措置・交通制限等の措置が可能

【法】エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、南米出血熱、ペスト、マールブルグ病、ラッサ熱

2類感染症

・対人:入院、健康診断(都道府県知事が必要と認めるとき)等・対物:消毒等の措置

【法】急性灰白髄炎、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(SARS コロナウイルスに限る)、結核、鳥インフルエンザ(H5N1)

3類感染症

・対人:特定職種への就業制限、健康診断(都道府県知事が必要と認めるとき)等・対物:消毒等の措置

【法】腸管出血性大腸菌感染症、コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフス

4類感染症

・ 1類~3類感染症以外のもので、主に動物等を介してヒトに感染

・ 国民の健康に影響を与えるおそれあり

・動物への措置を含む消毒等の措置

【法】E型肝炎、A型肝炎、黄熱、狂犬病、マラリア、鳥インフルエンザ(H5N1 を除く)、等

【政令】ウエストナイル熱、オウム病、日本脳炎、レジオネラ症重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、デング熱等

5類感染症 ・ 国民の健康に影響を与えるおそれあり

・国民や医療関係者への情報提供によって、発生・拡大を防止

【法】インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)、麻しん、梅毒、後天性免疫不全症候群、等

【省令】アメーバ赤痢、感染性胃腸炎、風しん、百日咳、水痘、等

新型インフルエンザ等

感染症

・ 新たにヒトからヒトに伝染する能力を有することになったインフルエンザであって、国民が免疫を獲得していないことから、全国的かつ急速な

まん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれ

・対人:入院、健康診断(都道府県知事が必要と認めるとき)等・対物:消毒等の措置

・政令により1類感染症相当の措置も可能

・感染したおそれのある者に対する健康状

態の報告要請、外出の自粛要請等

【法】新型インフルエンザ、再興型インフルエンザ

指定感染症

・ 既知の感染症で、1類から3類感染症と同等の措置を講じなければ、国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれ

・1類から3類感染症に準じた対人、対物

措置(延長含め最大 2 年間に限定)

鳥インフルエンザ(H7N9)、中東呼吸器症候群(MERS)

※これまで、SARS、鳥インフルエンザ(H5N1)が指定され、法改正により現在は2類感染症に位置づけられている

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000040509.pdf