賃金支払いの形態

賃金で良く聞く言葉に「月給制」と「日給月給制」があります。両者の違いは明確な定義がある訳ではありませんが、一般的には次のような違いがあるとされています。「完全月給制」は月額で決まっている賃金で休んでも遅刻しても、賃金の減額はしません。

「日給月給制」月額で決まっている賃金ですが休んだ時は、賃金を月平均の所定労働時間数で割って出した時間給や日給をカットします。

「日給制」1日当たりいくらと決まっている賃金で「日当」と言う事もあります。

「時給制」時間当たりで決めている賃金です。パートタイマー等に多い形態です。

中小企業の多くは日給月給制

大企業においては完全月給制ということもありますが、中小企業では日給月給制が主流です。

理由の1つとして考えられるのは大企業では健康保険組合は自前の組合であり、傷病欠勤の際に欠勤控除をすれば自前の健保組合に傷病手当金を請求する事になります。

それに対し中小企業では政府管掌保険(協会けんぽ)か業界の同業種企業の健康保険組合に加入しているので傷病欠勤があれば傷病手当金を請求するのが一般的であり、賃金カットをしないと手当が受けられないと言う事があります。

管理職と一般社員の給与体系

管理職は月給制、一般社員は日給月給制と言う企業が多いのではないでしょうか。

労基法第41条で労働時間等に関する適用除外者の中で「監督若しくは管理の地位」である人は労働時間(始業・終業時刻等)については時間の拘束を受けず裁量で勤務できると言う事になっています。

ですから欠勤や遅刻でカットしていたのでは理屈の上では管理職と言い難い立場となってしまいます。

従って管理職は月給制(時には年俸制)がふさわしいと言えましょう。

但し月給制の方でも欠勤控除をする旨を就業規則に定めておけば賃金カットをする事は出来ます。

日給月給制は「ノーワークノーペイ」の観点から従業員が欠勤した分を賃金カットします。このカットは所定内賃金額を日割や時間割でカットする事になります。

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賃金形態

賃金形態(賃金の算出・支払いの方法)は大きく定額制出来高払制に分けられる。

 

支払い単位

 

  •   定額制(労働時間を単位とする)
    • 時給制 – 時間単位の賃金で、最低賃金を定める基準になる。日本では非正規雇用の多くはこの方法である。日給制 – 一日単位の賃金。日払いや週払い、一月分をまとめて支払う。特に一月分をまとめて支払うものを日給月給制と呼ぶ場合もある。
    • 日給月給制 – 一日単位の賃金を一月分まとめて一定時期に支払うもの。この呼び名は、地域によって解釈が異なる場合もあり注意が必要である。
    • 週給制 – 週単位の賃金を定め、一定時期に支給するもの。又は、時間単位の賃金、又は一日単位の賃金を一週間分まとめて一定時期に支払うもの。アメリカの工場労働者に見られる方法である。
    • 月給制 – 月単位の賃金を定め、一定時期に支給するもの。日本の多くの企業において正社員の多くはこの方法である。
    • 完全月給制 – 月単位の賃金を定め、一定時期に支給するもので、欠勤控除を行わないもの。
    • 年俸制 – 一年間の賃金額を設定するもの。毎月一回払いの原則から、12回(または賞与も含めて13回〜14回)以上に分割して支払われる。日本では従来、プロ野球選手等年功賃金になじまない特別な雇用形態下での特殊な制度だったが、近年大企業の正社員を中心に業績重視の賃金制度へ転換する試みの一つとして導入が進んでいる。
  • 出来高払制(出来高を単位とする)
    • 出来高払制であっても、使用者は労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない(27条)。
    • 27条は、出来高が少ない労働者についても、労働させた以上は、その時間に応じて一定額の支払いを使用者に求めている。出来高が少なかった場合の損失を労働者に一方的に押し付けてはいけないが、労働者が労働していない場合は27条による保証給を払わなくてよい。
    • 27条による保証給は、少なくとも平均賃金の60%程度を保証することが妥当とされている。