受動喫煙とは

タバコの煙には、タバコを吸う人が直接吸い込む「主流煙」と、火のついた先から立ち上る「副流煙」があります。

副流煙には主流煙と同じく体に有害な成分が含まれていて、ニコチン、タール、一酸化炭素などの成分量は主流煙よりも多いといわれています。

この副流煙を、自分の意思とは関係なく吸い込んでしまうことを「受動喫煙」といいます。

受動喫煙にさらされると、がんや脳卒中、虚血性心疾患、呼吸器疾患などのさまざまな病気のリスクが高くなり、さらには妊婦や赤ちゃんにも悪影響を及ぼすことがわかっています。

この春、改正健康増進法が全面施行

かつて日本のオフィスで、休憩時間に自席で一服という光景が広がっていた時代も今は昔。

1996(平成8)年2月に厚生労働省(旧労働省)より公表された「職場における喫煙対策のためのガイドライン」を皮切りにオフィスの分煙化が進み、2003(平成15)年5月から施行された「健康増進法」の中で事業者に受動喫煙の防止措置を講じる努力義務を課すこととしました。

駅構内が禁煙となり、行政機関・会社や学校での分煙は既に厳格化してきています。

そしてこの度2020年4月、健康増進法の一部を改正する法律が全面施行され、望まない受動喫煙を防止するための取り組みは、努力義務から義務規定となりました。

改正法での変更ポイント

  • 多数の利用者がいる施設、旅客運送事業船舶・鉄道、飲食店等の施設において、屋内原則禁煙。
  • 特に健康影響が大きい子ども、患者が主たる利用者となる施設等について一層徹底した受動喫煙対策を講じることとなった。
  • 屋内で喫煙の場合は、各施設において事業主に各種喫煙室の設置が求められる。また、喫煙室には標識掲示が義務付けられている。
  • 20歳未満は喫煙室への立入禁止

その他に、既存の経営規模の小さな飲食店については、経過措置として喫煙可能室の設置を可能とし、店内の飲食と喫煙を可としています。

このような場合も従業員の受動喫煙を防止するための措置を講ずることを事業主の努力義務としています。

なお事業主に対しては、受動喫煙対策を行う際の支援策として、受動喫煙防止対策助成金など財政・税制上の制度が整備されているので、活用すると良いでしょう。

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厚生労働省HPより抜粋

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000189195.html#h2_free11

健康増進法の一部を改正する法律(平成30年律第78号) 概要


望まない受動喫煙の防止を図るため、多数の者が利用する施設等の区分に応じ、当該施設等の一定の場所を除き喫煙を禁止するとともに、当該施設等の管理について権原を有する者が講ずべき措置等について定める。
改正の趣旨

【基本的考え方 第1】「望まない受動喫煙」をなくす。受動喫煙が他人に与える健康影響と、喫煙者が一定程度いる現状を踏まえ、屋内において、受動喫煙にさらされることを望まない者がそのような状況に置かれることのないようにすることを基本に、「望まない受動喫煙」をなくす。

【基本的考え方 第2】受動喫煙による健康影響が大きい子ども、患者等に特に配慮子どもなど20歳未満の者、患者等は受動喫煙による健康影響が大きいことを考慮し、こうした方々が主たる利用者となる施設や、屋外について受動喫煙対策を一層徹底する。

【基本的考え方 第3】施設の類型・場所ごとに対策を実施。「望まない受動喫煙」をなくすという観点から、施設の類型・場所ごとに、主たる利用者の違いや、受動喫煙が他人に与える健康影響の程度に応じ、禁煙措置や喫煙場所の特定を行うとともに、掲示の義務付けなどの対策を講ずる。

その際、既存の飲食店のうち経営規模が小さい事業者が運営するものについては、事業継続に配慮し、必要な措置を講ずる。

改正の概要

1.国及び地方公共団体の責務等

(1) 国及び地方公共団体は、望まない受動喫煙が生じないよう、受動喫煙を防止するための措置を総合的かつ効果的に推進するよう努める。

(2) 国、都道府県、市町村、多数の者が利用する施設等の管理権原者その他の関係者は、望まない受動喫煙が生じないよう、受動喫煙を防止するための措置の総合的かつ効果的な推進を図るため、相互に連携を図りながら協力するよう努める。

(3) 国は受動喫煙の防止に関する施策の策定に必要な調査研究を推進するよう努める。

2.多数の者が利用する施設等における喫煙の禁止等

(1) 多数の者が利用する施設等の類型に応じ、その利用者に対して、一定の場所以外の場所における喫煙を禁止する。

(2) 都道府県知事(保健所設置市区にあっては、市長又は区長。以下同じ。)は、(1)に違反している者に対して、喫煙の中止等を命ずることができる。

3.施設等の管理権原者等の責務等

(1) 施設等の管理権原者等は、喫煙が禁止された場所に喫煙器具・設備(灰皿等)を設置してはならないものとする。

(2) 都道府県知事は、施設等の管理権原者等が(1)に違反しているとき等は、勧告、命令等を行うことができる。

4.その他

(1) 改正後の健康増進法の規定に違反した者について、所要の罰則規定を設ける。

(2) この法律の施行の際現に業務に従事する者を使用する者は、当該業務従事者の望まない受動喫煙を防止するため、適切な措置をとるよう努めるものとする。

(3) 法律の施行後5年を経過した場合において、改正後の規定の施行の状況について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。