人を叱るときどんな叱り方をしていますか

2019年末「人を叱るときは人前で」という記事が話題を呼びました。時代の流れ環境の変化とともにそれぞれに対応したやり方があるのでどれが正解のやり方と断言はできませんが、礼儀正しく接する、ほめることが企業のパフォーマンスを上げる研究結果をご紹介します。

叱るときも礼儀が大事と結果があります

 2007年の米フロリダの研究で、被験者らが自分たちに敬意が払われていないと感じると、彼らのパフォーマンスは低下するというものです。

2つのグループに分け片方のグループをけなした後、単語のつづりを入れ替えるパズルをさせると、けなされたグループの成績はけなされなかったグループより33%低下します。

また、片方のグループを叱責したのちブレーンストーミングをさせる実験では叱責されたチームはされなかったチームより58%もアイディアの出が悪くなりました。これだけではありません。

けなされたり、叱責されているところを目撃するだけでもパズルの成績は25%悪化し、ブレーンストーミングでも45%成績が悪くなりました。

これが実際の企業内で起こったら生産性が下がり大変なことです。

逆に「礼儀正しく」接するとよい効果が生まれます。

部下に礼儀正しく接したリーダーは2倍もリーダーとして認められる確率が高くなります、また礼儀正しいと評価される人物はそうでないと評価される人物は13%パフォーマンスが高いと結果が出ています。礼儀正しさが心理的安心感につながりこれだけの差が出るとされています。

外国人ではとらえ方が違う場合もあるので注意

外国の方も多く働くようになっている現代、日本人では人前で叱責したり、無礼な態度に対し、我慢で終わらせることも外国の方では考え方が違うので注意が必要です。

アジア、中東では「人前で怒るとその人の尊厳を侮辱することになる」と人前で叱責することはご法度とされているようです。日本人でもパワハラといわれてしまうこともあります。仕事をしているとカッと来ることもありますが、指導を行うとしても礼儀を忘れないで対応することが重要です。

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子どもの行動実現に対する親の発達期待と叱る行為の影響 The influence of parent’s developmental expectation and chider behavior on child outcomes

 

森下 正修 MORISHITA Masanao 京都府立大学福祉社会学部

本島 優子 MOTOSHIMA Yuko 京都大学大学院教育学研究科

 

抄録

 

本研究では、親が子どもについて日常的に抱いている発達への期待と、子どもに対する叱る行為、および子どもの行動実現の三者の関係について検討した。設定された7領域の行動のすべてにおいて、当該行動についての親の発達期待が高いほど子どもの行動実現も進んでいることが明らかとなった。ただし、親の発達期待の高さは叱る行為の増加には必ずしもつながらないこと、また叱る行為の持つ行動実現への効果はほぼ認められないかもしくは負の影響を及ぼすことが示された。こうした結果から、親が子どもに対して抱いている素朴な発達期待は、ある行動ができないことを叱るという行為を媒介せずに、他の何らかの意識的・無意識的な方法を通じて、子どもの行動の獲得を促進させることがわかった。