老後破算を防ぐ

最近、TV、雑誌等で「老後不安」「老後破算」と言う事を聞くことがあります。高齢化社会を長生きリスクと考えるならば、対策をしておくことは必要でしょう。

日本人の平均寿命は男性「80,50歳」女性「86,83歳」となっています。男女平均で83.7歳は世界首位です。人生80年の老後に備えた必要なお金をどう手当てしてゆくかを考えることは重要ですが、老後の成活を考える際には「どう生きたいか」と言う事もあると思います。ライフプランとも言いますが自分の描いたライフデザインを実現する為の準備として考える事が大事でしょう。

生活費を考える

総務省の家計調査によると夫65歳以上、妻60歳以上の高齢者無職世帯の実収入は平均20万7347円、可処分所得は17万7925円となっています。消費支出は23万9485円で毎月6万1560円不足となり不足を補う為に貯蓄を取り崩してゆくことになります。この調査は平均ですので実際は住む場所や生活ぶり、自宅か賃貸か等で変わります。

一般的には60歳以降の夫婦の必要経費は次のように計算します。

①夫婦の生活・・1ヶ月の生活費×12ヶ月×60歳時の夫の平均余命

②夫死亡後の妻の生活・・1ヶ月の生活費×0,7×12ヶ月×夫死亡時の妻の平均余命

現在の公的年金の平均受給額は約月22万円(夫40年厚年加入、妻専業主婦)で生涯5千万円から6千万円が年金から賄われる想定です。現実はこのような条件の方ばかりではありません。家計の収支を検討し、まずは支出の把握から始まり、自分の必要生活費を計算し対策する必要があります。

また、毎月の生活費以外にも突然の入院や介護、不慮の事態に備えた生活費として半年分位のキャッシュが必要でしょう。

財形年金制度等の利用

財形年金制度は勤務している事業主を通じて給与天引きで貯蓄をしてゆく制度です。貯蓄型では元利合計550万円まで、保険型では払い込み保険料385万円まで利息も併せて非課税です。自前で行う場合、掛け金が所得控除となる確定拠出年金個人型も注目されてきています。

どちらも将来の公的年金の補てんとして研究の余地があるでしょう。

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財形年金貯蓄とは

60歳以降に年金として受け取るための老後の資金づくりを目的としています。「財形住宅貯蓄」と合わせて、貯蓄残高550万円まで利子等に税金がかかりません(保険などの商品の場合は、払込額385万円までが非課税)。
ただし、年金以外の払い出しは要件を満たさないため、利子等に課税されます。

 

■勤労者が会社の協力を得て、給与から一定額を天引きして行う、老後の資金づくりを目的とした積立貯蓄です。

■「財形住宅貯蓄」と合わせて、貯蓄残高550万円まで利子等に税金がかかりません。

■「財形持家融資」の利用が可能となります(他に要件があります)。財形持家転貸融資について

 

利用できる方

満55歳未満の勤労者で、他に財形年金契約をしていない方
(「一般財形貯蓄」「財形住宅貯蓄」との併用は可能です)

受取期間

満60歳以降に5年以上20年以内(保険商品の場合、終身受け取りもできます)

据置期間

積み立て終了から年金受け取り開始まで、5年以内の据え置き期間を設定することができます

積立方法

毎月の給料や夏・冬のボーナスから天引き

積立期間 

5年以上

利子等非課税の内容

利子等非課税の限度額は、以下のとおりです(「財形住宅貯蓄」「財形年金貯蓄」合わせて)

。預貯金など … 元本(預入額+元加利息)550万円まで利子等非課税

。保険など … 払込額 385万円まで利子差益非課税

貯蓄商品

預貯金(定期預金・定期貯金など)、合同運用信託、有価証券(国債などの公社債・証券投資信託の受益証券・金融債・株式投資信託)、生命保険、生命共済、郵便年金、損害保険

財形年金貯蓄の払い出しの制限

  • 年金以外の払い出しを行うと、要件違反で非課税措置がなくなり、残額は「財形年金貯蓄」と認められません。
  • 年金以外の払い出しを行うと、預貯金などの商品は、5年遡及課税で過去5年間(60ヶ月)の利子に課税されます。
  • 年金以外の払い出しを行うと、保険などの商品は、差益について一時所得課税(差益-50万円控除)×1/2に総合課税となります。
  • 災害や疾病など、やむを得ない理由での払い出しには、税務署長の確認が必要です。この場合、全額払い出しで解約となります(5年遡及課税のペナルティはありませんが、払出時の利子は課税)。

独立行政法人勤労者退職金共済機構HPより